塗装とカバー工法、どっちがいいの?
塗装とカバー工法の基本的な違い
「塗装」と「カバー工法」は、実はそれぞれ目的が異なります。
現状の外壁材、屋根材に塗装をするだけで本来の壁、屋根としての機能を取り戻せる場合は「塗装」を選択します。
一方、外壁材、屋根材の劣化が著しく塗装をしても本来の機能を取り戻せない場合は「カバー工法」を選択します。
また、外壁の目地部分の深さが5㎜以下の場合もカバー工法を選択する場合があります。
誤解されやすい「カバー工法」の注意点
注意が必要なのは、「カバー工法を行えば半永久的に塗装を行わなくて良い」という誤った情報です。
一部の営業マンがセールストークで誇大広告をしているようですが、全くそんなことはありません。
なぜなら、カバー工法の部材も表面は塗装で保護されているからです。
塗料は有機物である以上、永遠に劣化しないものは存在せず、最終的にはどちらを選んでも再塗装が必要になるのです。
コスト面からの考え方
コスト面から考えると「塗装」のほうが圧倒的に安価で済みます。
さらに、高耐久の塗料を選択すると「カバー工法」に匹敵するぐらいの耐久性を発揮する場合もあります。
そのため、まずは「塗装」でメンテナンス出来るかどうかを診断し、塗装では補えない場合に「カバー工法」を選択するのが合理的なのです。
なお、建物の状態によっては、劣化の激しい部分のみ「カバー工法」を行い、それ以外は「塗装」で仕上げる、といったように組み合わせて施工する場合もあります。
工法選びで大切なポイント
さらに、「塗装」と「カバー工法」は建物の状態だけでなく、予算や今後住み続ける年数によっても最適な選択が異なります。
大切なのは、建物の状態と希望に合わせた工法を選ぶことです。
代表取締役 佐々木将行